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椎間板ヘルニアの予防と再発防止の手術:予防的造窓術(Prophylactic Fenestration: PF)

予防的造窓術とは

胸腰部椎間板ヘルニアに対する外科手術により回復した症例の一部では、以前の椎間板逸脱部位における残存した髄核のさらなる逸脱、あるいは別の椎間板が逸脱することによって椎間板ヘルニアが再発することがあります。
予防的造窓術(PF)は、椎間板ヘルニアの減圧手術時に椎間板ヘルニアが起こりやすい他の部位(5-6箇所)の髄核を取り除き、再発を予防する手術です。過去の報告では、PFを行わなかった場合の再発率は2.7〜41.7%、行った場合の再発率は0〜24.4%との報告がありますが、PFの効果や推奨される部位、合併症などを一貫した試験基準で明確に報告しているものはありませんでした。

  • 予防的造窓術の術中写真

相川動物医療センターでは、2000年〜2007年に胸腰部椎間板ヘルニアに対して減圧術と予防的造窓術を実施し歩行機能が回復した662症例の軟骨異栄養性犬種のデータを収集し、その成果が論文として獣医外科学の最高権威の米国のジャーナル Veterinary Surgery に掲載されました(参考文献 PMID 22380868)。このうち椎間板ヘルニア再発のために再度減圧手術を実施した症例は2.3%であり、PFを実施した椎間板と比較してPF未実施の椎間板では26.2倍の再発リスクが認められ、予防的造窓術には再発防止効果があることが示唆されました。また、PFに関連する深刻な合併症の発生は極めて少なく(0.1%)、PFの安全性も証明されました。

本研究内容の一部は2012年 WJVF大阪および欧州獣医外科専門医協会学会(スペイン)をはじめ、国内外で講演されています。