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疼痛管理と全身麻酔:当院では積極的な疼痛管理を実施しています!

情報公開年月日
2025年3月11日

外科手術を専門的に行う施設として、苦痛の少ない快適な治療となるよう周術期の疼痛管理を積極的に実施しています。手術前からの鎮痛薬・麻酔薬の使用(先取り鎮痛)、作用機序の異なる複数の鎮痛薬の使用(マルチモーダル鎮痛)、鎮痛薬の有効な血中濃度を最大限維持するための定量持続静脈内投与(constant rate infusion; CRI)、手術部位に応じた痛みの信号を抑制する局所ブロックや硬膜外麻酔、手術部位に埋め込む創傷カテーテルなど、効果的な鎮痛作用を得るために様々な方法を組み合わせています。使用する薬剤も非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)やケタミン・モルヒネ・フェンタニル等の麻薬性鎮痛薬、リドカイン・ブピバカイン等の局所麻酔薬など多岐にわたります。周術期の痛みを抑制することに加えて、外科手術に必要な麻酔薬の量を軽減できることも鎮痛薬の重要な役割です。
 当院では基礎疾患のある動物や高齢動物に外科手術を実施することが多く、疼痛管理や麻酔に関しての知識や経験も豊富です。獣医師の六山は日本獣医麻酔外科学会が認定する動物麻酔認定医であり、多くの動物の麻酔管理を経験してきました。全身麻酔は多くの飼い主様にとって不安材料だと思いますが、適切な疼痛管理や麻酔管理を行うことによって全身麻酔のリスクを最小限にすることが可能です。

硬膜外麻酔。強力な鎮痛効果があり全身麻酔薬の要求量を減らすことができるため、後肢や会陰部、腹腔内手術の際には必ず実施する。
眼窩下孔ブロック。下顎ブロックやオトガイ孔ブロックとともに上顎・下顎・口腔手術の際に実施する。
下顎ブロック
オトガイ孔ブロック
創傷カテーテル。術創の皮下にカテーテルを埋没させ、カテーテルを介して麻酔薬を浸透させる