日本小動物外科専門医のいる動物病院
Keyword:胃拡張、胃捻転、逆Cサイン、胃洗浄、切開性胃腹壁固定
スタンダードプードル、4歳、去勢雄
昨日から元気消失および嘔吐を主訴にホームドクターにて胃ガス抜去後に、当院を紹介受診しました。
X線検査では側方向像(右横臥位)において、ガスが充満し拡張した胃を認めました。胃は軟部組織によって分け隔てられています(逆Cサイン)。
血圧や心電図には異常が認められませんでした。
胃拡張―胃捻転症候群を疑い、試験開腹を実施しました。
開腹下にて捻転した胃を確認し整復しました。胃捻転に伴い、胃と脾臓を経由する短胃動静脈の損傷を認めたものの既に凝固止血しており、胃および脾臓を含めた腹腔内臓器に壊死は認めませんでした。
切開性胃腹壁固定術を実施し、閉腹しました。
経過は良好で、術後3日で退院しました。