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鼻咽頭ポリープの猫Kちゃん

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患者紹介

Mix猫、10歳、去勢雄、体重4.6kg
右耳の外耳炎を主訴に来院されました。
1年半前に難治性口内炎で全顎抜歯を実施した際、偶発的に見つかった右鼓室胞付近の骨増生像(病理組織検査で骨腫と診断)があり、外耳炎との関連が疑われました。

診断

  • X線検査
  • CT検査

正常な猫のCT画像(写真左)と比較すると、Kちゃんの画像では右水平耳道の閉塞(写真中央)と両側鼓室胞の軟部組織陰影(写真右)が認められます。

治療

右側の水平耳道切除および外側鼓室胞切開を実施しました。
鼓室胞の内部には軟部組織や上皮成分が充満しており、丁寧に組織を掻爬しました。

病理検査の結果、鼓室内容物は炎症性ポリープ(鼻咽頭ポリープ)で外耳炎の原因となる病変でした。水平耳道周辺の組織は骨腫であり、悪性所見は認められませんでした。

術後経過

一時的に顔面神経麻痺の症状が見られましたが、手術2週間後には正常でした。
外耳炎の症状は消失し、現在は元気に生活しています。

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