日本小動物外科専門医のいる動物病院
左右の大腿の付け根を鼠径と呼び、腹腔内に存在する消化管、膀胱、子宮などが、鼠径部の筋肉の間から皮下に脱出する病気を鼠径ヘルニアといいます。
先天性のものは稀で、後天性に起こる鼠径ヘルニアは中齢の未避妊雌に起こりやすいことが知られており、妊娠に関連してヘルニアが起こることもあります。
症状はヘルニア孔の大きさやヘルニアに含まれる臓器や組織により様々です。
診断時の早期の外科的治療が推奨されています。
ヘルニア孔の大きさや過去の手術歴を考慮し、複数ある治療法の中から最適な治療法を選択します。
軽度のヘルニアには周囲の筋肉を縫合で閉鎖が可能ですが、ヘルニア孔の大きさによって、自己の筋肉を移植したり人工材料を使って縫合する方法を選択します。
外科治療には人工素材による整復、縫工筋転位術などがあります。