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先天性肘関節脱臼のJちゃん

  1. 専門分野
  2. 骨関節外科
  3. 前肢の関節疾患
  4. 先天性肘関節脱臼
  5. 先天性肘関節脱臼のシーズー Jちゃん

患者紹介

シーズー、2ヵ月、雄、体重1.9kg
5日前より右前足を使わなくなったとの主訴で来院しました。

診断

  • X線検査
  • 矢印:尺骨が外方に回転・脱臼している
  • 矢印:尺骨が脱臼し正常な関節構造が形成されていない

先天性肘関節脱臼タイプIIと診断し、外科手術を行いました。

治療

脱臼防止のためステンレスピンを上腕骨に挿入しました。

  • 術後X線

術後経過

手術から1ヵ月後には跛行なく歩けるようになり、3ヵ月後と4ヵ月後の検診の際には元気いっぱい走り回っていました!

  • 術後3ヵ月
  • 術後4ヵ月
  • 術後6年10ヵ月

先天性肘関節脱臼は有効な治療方法がほとんどありません。Jちゃんに対して行った方法は成長中の若い動物の成長を妨げることなく脱臼を防止できるという点で非常に画期的な方法であり、同様の治療を実施した例はこれまでに報告されていないため、この治療方法についての論文を執筆中です。
 

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