日本小動物外科専門医のいる動物病院
トイプードル、8ヵ月、去勢雄、体重1.8kg
2ヵ月前より進行性の四肢のふらつきが始まり、2日前から起立不可能になりました。ホームドクターで実施したCT・MRI検査により環椎軸椎不安定症が確認され、外科治療を希望して当院に来院しました。
神経学的検査では意識レベルおよび脳神経に異常はありませんでした。四肢の姿勢反応は消失し、起立困難で頸部痛を認め、頸部脊髄障害グレード3(歩行不可能な不全麻痺)でした。
レントゲン検査およびCT検査で歯突起欠損、環軸関節の亜脱臼が認められ、MRI検査で脊髄の第1-2頸椎椎間での腹側圧迫、第2頸椎椎体レベルでのT2強調画像高信号が確認されました。
環椎軸椎腹側固定術を実施しました。
術後5日目頃より自力歩行をするようになりました。抜糸時には歩行のふらつきはほとんどみられませんでした。
当院では1ヵ月ごとに術後3ヵ月まで定期健診を行います。動画は術後1ヵ月の様子です。
経過は順調で、元気に過ごしています。