日本小動物外科専門医のいる動物病院
イングリッシュ・コッカー・スパニエル、7歳、去勢雄
昨日に発症した左後肢のふらつきを主訴に受診されました。
自ら歩きたがらず、歩様時には間欠的で非負荷性の重度の跛行を呈していました。
整形外科的検査において、左足根関節周囲の腫脹および伸屈曲時に浅趾屈筋腱の外方脱臼を認めました。
X線検査では左踵骨周囲軟部組織の腫脹を認めました。
内側アプローチにて、内側支帯の裂開および浅趾屈筋腱の外方脱臼を確認しました。
術中観察により踵骨隆起の溝の低形成が疑われたため、踵骨隆起の正中に楔形造溝術を行いました。
滑液包の縫縮、続いて内側支帯を縫合し閉創しました。
徐々に改善し、術後2カ月ごろには歩様は正常となりました。
術後7年経った現在も元気に歩行しています。