日本小動物外科専門医のいる動物病院
ノルウェージャン・フォレスト・キャット、7歳、去勢雄、7.2 kg。
2日前より食欲が低下し、かかりつけ医で腹腔内出血を指摘され緊急来院しました。
重度の貧血と血小板減少症があり、輸血が必要でした。
肝臓左葉の腫瘤と腹水貯留が認められ、肝臓腫瘍による腹腔内出血が疑われました。
肝臓内側左葉に限局した直径7cm大の腫瘤性病変が認められました。出血と思われる腹水も見られました。
輸血を実施しながら緊急手術を行いました。内側左葉に限局した腫瘤は肝門部までは浸潤しておらず、TAステープラーによる肝葉切除術を実施しました。
病理組織検査の結果は肝細胞癌でした。手術の3日後から食欲が回復し、貧血も改善して退院しました。現在は局所再発・転移のチェックを定期的に実施中で、元気な姿を見せてくれています。