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膵炎による肝外胆管閉塞と慢性化膿性胆管肝炎を治療したVちゃん

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  3. 肝外胆管閉塞
  4. 膵炎による肝外胆管閉塞と慢性化膿性胆管肝炎を治療したブルテリア Vちゃん

肝外胆管閉塞の原因として犬で最も多く認められるのは慢性膵炎に起因したものです。膵炎では、胆管周囲における瘢痕形成や、炎症組織、膿瘍による圧迫によって胆管閉塞が起こると考えられています。内科治療により改善が期待できる場合もありますが、治療反応に乏しい場合には外科治療が必要です。

患者紹介

ブルテリア、11歳、雄
約2週間前より認められる食欲不振、嘔吐、黄疸を主訴に来院されました。

術前の検査で膵炎が疑われ、内科治療に反応しなかったため外科手術を行うこととなりました。

診断および治療

  • 肝管、総胆管の拡張が認められる
  • 総胆管開口部の大十二指腸乳頭からカテーテル挿入を試みるが疎通しなかった
  • 胆嚢十二指腸吻合を行い胆汁路の迂回路を形成した

手術前に7.4mg/dL(参考値0.1-0.5 mg/dL)だった血中ビリルビン値は術後約10日で正常化しました。
 
術中に実施した肝生検の病理検査結果は慢性化膿性胆管肝炎との診断でした。
膵炎および胆管肝炎に関連して胆管閉塞が起こったと考えられました。

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