日本小動物外科専門医のいる動物病院
トイプードル、9ヵ月、避妊雌、体重1.4kg
数週間前より左後肢の跛行があるとの主訴で来院しました。
整形外科的検査において、右後肢グレード3、左後肢グレード4の膝蓋骨内方脱臼と診断しました。
グレード4で常に脱臼している左後肢は、足が内側に捻れてうまく負重ができない状態です。しばらく歩くとしゃがみこんでしまいました。
両側ともに脛骨粗面転位術、滑車溝形成術、外側支帯重層術を行い、グレード4であった左側は縫工筋および内側広筋の解放を実施しました。
手術から5日後と3週間後の様子です。
左後肢の内側への捻れがなくなり、足を真っ直ぐにして歩く様子が分かります。時間の経過とともに跛行の程度も改善しています。
手術から4ヵ月の定期検診では、跛行なく元気に走り回っていました。両側共に膝蓋骨の脱臼はなく、萎縮していた大腿部の筋肉量が回復し経過は良好です。