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膝蓋骨内方脱臼と前十字靭帯断裂の併発

膝蓋骨内方脱臼(MPL)と前十字靭帯断裂(CrCLR)はいずれも後肢跛行の原因として一般的な整形外科疾患です。MPLは若齢で、CrCLRは中高齢で発症することが多く、若齢時からのMPLが慢性化すると、膝関節が不安定になり前十字靭帯への負荷が増加してCrCLRを併発しやすくなります。MPLの重症度が高いとCrCLRの併発率は高まります。
MPLに併発するCrCLRはチワワ、トイプードル、ヨークシャーテリア、ポメラニアン、ジャックラッセルテリア、柴犬、ボストンテリア、コッカースパニエルなどの、MPLを起こしやすい犬種で発生します。
MPLとCrCLRはいずれも外科治療が推奨され、これらを併発している場合は両疾患に対する治療が必要です。MPLとCrCLRの併発に対してTPLO手術に脛骨粗面転位術を組み合わせる従来の方法では、TPLOの為の脛骨近位骨切りに加えて脛骨粗面骨切りをする為に術後の骨折リスクが高いことが指摘されていました。近年MPLとCrCLRの併発に対して報告された治療法は、TPLOの脛骨の骨切り部をCrCLRの矯正の為にTPAを水平化させると同時に、MPLの矯正の為に脛骨の骨切り部を内転させた状態で固定することで脛骨粗面の骨切りをせずにMPLの矯正を同時に実施する方法です。術後の骨折リスクは少なく追加インプラントも必要ありません。

参考文献

Langenbach A, Marcellin-Little DJ. Management of concurrent patellar luxation and cranial cruciate ligament rupture using modified tibial plateau leveling. J Small Anim Pract. 2010;2:97-103.
Campbell CA, Horstman CL, Mason DR, et al. Severity of patellar luxation and frequency of concomitant cranial cruciate ligament rupture in dogs: 162 cases (2004-2007). J Am Vet Med Assoc. 2010;236:887-891.

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