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両側前十字靭帯断裂を治療したアッシュちゃん

  1. 専門分野
  2. 骨関節外科
  3. 後肢の関節疾患
  4. 前十字靭帯断裂
  5. 脛骨高平部水平化骨切り矯正術(TPLO)
  6. 両側前十字靭帯断裂を治療したラブラドールレトリバー アッシュちゃん

患者紹介

ラブラドールレトリバー、7歳、去勢雄、体重29.6kg
2週間前より左後肢を、数日前より右後肢を跛行し始めたため紹介来院されました。

診断

  • 整形外科的検査

左後肢の体重負重性の重度跛行、右後肢の体重負重性の跛行
両後肢において脛骨圧迫試験および脛骨前方引き出し試験(ドロワーテスト)がいずれも陽性でした。
左大腿部の筋萎縮がありました。

  • X線検査

両膝関節でファットパットサインが認められました。

両後肢の前十字靭帯断裂が疑われました。症状がより重症な左後肢の手術を行い、状態が安定した数か月後に右後肢に対する治療を行う計画になりました。

治療

術中評価で前十字靭帯の完全断裂と内側半月板の損傷が認められたため切除しました。
脛骨近位部を専用の円鋸で骨切りし、脛骨高平部の角度を矯正した状態でSynthes TPLOプレートを用いて固定しました。

術後経過

手術翌日より左後肢を間欠的に使って歩き始め、2週間後の抜糸時には左後肢の跛行が改善しました。右後肢の跛行は改善していません。

  • 術後3ヵ月

右後肢の跛行が顕著になり筋量の低下も見られたため、手術を行うことになりました。

治療(2回目)

  • X線検査

術中評価で前十字靭帯の完全断裂と内側半月板の損傷があり、断裂した靭帯と損傷した半月板を切除しました。
左側と同様に脛骨近位部を専用の円鋸で骨切りし、脛骨高平部の角度を矯正した状態でSynthes TPLOプレートを用いて固定しました。

術後経過

術後経過は良好で、4日後に退院しました。6週間後の再診時には跛行もなく元気に歩いていました。

  • 術後3年

11歳になったアッシュちゃんの動画です。飼い主様にご提供いただきました。
とても元気に楽しそうに公園を駆け回っています。

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