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脛骨骨折

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脛骨骨折は犬と猫の骨折の10-20%を占め、その多くは交通事故や高所からの落下などが原因です。脛骨骨幹部の内側は軟部組織が少ないため開放骨折が起こりやすく、適切な初期治療が必要です。骨折部位に基づいて近位骨折、骨幹部骨折、遠位骨折の3つに分類され、それぞれ起こりやすい骨折パターンや適用できる治療方法が異なり、年齢、体重、受傷原因、開放骨折の有無などを考慮して治療方法を決定します。

近位骨折

若齢動物の脛骨粗面剥離骨折と近位成長板骨折が多く、成長板骨折ではSalter-Harris分類のI型およびII型骨折が一般的です。ピンとテンションバンドワイヤー、クロスピン、創外固定、プレートなどにより固定します。III型やIV型などの関節を含む骨折では、解剖学的整復と強固な固定が必要です。

骨幹部骨折

脛骨骨折の約70-80%は骨幹部骨折であり、他の長管骨と比較して粉砕骨折や斜骨折が多く起こります。開放骨折の場合には洗浄、培養検査、創の被覆などの初期治療を行います。創外固定を適用しやすいという利点があり、当院では脛骨骨幹部骨折に対しFree-form創外固定を多用しています。固定強度を強くしたい場合には髄内ピンやワイヤーを併用することもあります。プレート固定での治療も可能です。

遠位骨折

若齢動物の遠位成長板骨折と成熟動物の内および外果骨折が多く、果骨折では開放骨折のリスクが高まります。成長板骨折の場合、近位成長板骨折と同様にSalter-Harris分類のI型またはII型骨折が多く、クロスピンや創外固定による治療を行います。

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