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肛門狭窄による続発性巨大結腸症のKちゃん

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患者紹介

雑種猫、12歳、去勢雄、体重 5.4kg
数年前から便秘症を患っており、2週間前に肛門より出血した後から認められる排便困難を主訴に来院されました。

診断

直腸検査を実施したところ、肛門の内腔に軟部組織が充満し狭窄部位より頭側を触診することができませんでした。
直腸検査と腹部X線検査より、肛門狭窄が原因の続発性巨大結腸症と診断しました。

  • 結腸の直径がL7椎体の1.8倍(>1.5倍で巨大結腸症と診断)

治療

経皮的直腸プルスルー法により、肛門とともに会陰部皮膚および皮下組織を剥離し、狭窄部位を含め直腸を部分切除しました。その後直腸粘膜の断端と会陰部の皮膚を縫合しました。

術後経過

病理検査の結果、肛門−直腸移行部において広範囲の潰瘍が認められ、肉芽組織の増生や線維化により肛門内腔の狭窄を起こしていたことが考えられました。
術後1ヶ月の時点で再発の徴候なく、処方食による管理のみで経過は良好です。

  • 術後X線写真

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