日本小動物外科専門医のいる動物病院
Mix猫、避妊雌、3歳
生後2ヵ月の時に骨盤を骨折し、1歳半頃から便秘気味でした。半年前より便秘が悪化し1ヶ月前に排便困難となり来院しました。
骨盤骨折による骨盤狭窄に続発した巨大結腸症と診断しました。
腹側および背側からのアプローチにより狭窄した骨盤腔を広げる手術を行いました。
仙腸関節を支点にして左右の腸骨翼を寄せて固定することで、予め骨切りした恥骨結合が開き骨盤腔が広がりました。排便困難の持続期間は1ヶ月であったため結腸膨張は可逆的と判断し結腸切除術は行いませんでした。
自宅に帰った翌日より排便が見られ、1ヶ月後のレントゲンでは正常な結腸像を確認しました。歩行障害などの合併症も見られず、現在は健康な生活を送っています。