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骨盤狭窄によって生じた巨大結腸症のCちゃん

  1. 専門分野
  2. 消化器外科
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  4. 骨盤狭窄によって生じた巨大結腸症の猫 Cちゃん

患者紹介

Mix猫、避妊雌、3歳
生後2ヵ月の時に骨盤を骨折し、1歳半頃から便秘気味でした。半年前より便秘が悪化し1ヶ月前に排便困難となり来院しました。

診断

骨盤骨折による骨盤狭窄に続発した巨大結腸症と診断しました。

  • X線検査
  • 骨盤狭窄と膨張した結腸
  • CT検査
  • 過去の骨盤骨折の不正癒合により骨盤腔が狭窄している

治療

腹側および背側からのアプローチにより狭窄した骨盤腔を広げる手術を行いました。

  • 腹側アプローチによる癒合した恥骨結合の骨切り術
  • 背側アプローチによる腸骨翼ワイヤー固定および骨盤腔拡張術

仙腸関節を支点にして左右の腸骨翼を寄せて固定することで、予め骨切りした恥骨結合が開き骨盤腔が広がりました。排便困難の持続期間は1ヶ月であったため結腸膨張は可逆的と判断し結腸切除術は行いませんでした。

  • 手術後のX線検査
  • 骨盤腔が広がった様子がわかる

術後経過

自宅に帰った翌日より排便が見られ、1ヶ月後のレントゲンでは正常な結腸像を確認しました。歩行障害などの合併症も見られず、現在は健康な生活を送っています。

  • 正常な結腸像、糞便による結腸膨張は認められない

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