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前腕骨成長板障害(Premature Growth plate closure of Radius and Ulna)

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前腕骨成長板障害とは

前腕は橈骨と尺骨により構成され、尺骨は橈骨の尾側、および外側に位置します。成長期の四肢の骨格は、骨の両端にある成長板が骨を継ぎ足して伸びていきます。骨格の成長は小型犬や猫では5~6ヵ月齢頃、大型犬では7~8ヵ月齢頃、超大型犬では9~10ヵ月頃で終了し、成長板は骨化して見えなくなります。
成長期の橈骨では近位成長板(PR)が40%、遠位成長板(DR)が60%の成長を、肘関節より下の尺骨では遠位尺骨成長板(DU)の成長を受け持ちます。
成長期の橈骨と尺骨は同じ速度で成長することで肘関節と手根関節の正常な関節機能を維持します。成長期の骨成長板が障害され、骨の成長が遅れると、2つの骨の成長速度に違いがでて正常な関節形態を維持できなくなります。
犬に一番多い成長板障害は遠位尺骨成長板におこり、手根関節の外反と回外を起こします。
ミニチュアダックスフントには遠位尺骨の成長版障害が多発し、遺伝的疾患と考えられています。成長初期から始まった重度の変形では、橈骨が、短い尺骨により弓状に引かれ彎曲し、肘関節の脱臼も起こします。
この疾患に対する治療は、犬種、診断時の月齢、どの部位に障害があるか等を評価して決定します。

  • 4か月齢の正常犬の橈骨尺骨、肘関節、手根関節のレントゲン側方像および前後像

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