日本小動物外科専門医のいる動物病院
ミヌエット、13ヶ月齢、雌、体重1.8kg
11ヶ月齢時に後肢のふらつきを主訴に紹介来院し、飼い主様の希望で経過観察していましたが、2日前から急に後肢が立てず、前肢も重度にふらつくようになったと再来院されました。
・歩様:四肢不全麻痺(前肢は支えがあれば数歩の歩行は可能だが、自ら起立できない。後肢は歩行不可能)
・姿勢反応:四肢で低下
・脊髄反射:四肢で正常
・脳神経:正常
・病変の局在:T3-L3脊髄分節
高グロブリン血症、肝酵素上昇
猫伝染性腹膜炎を除外するため、脳脊髄液検査とMRI検査を行いました。
細胞数と蛋白濃度は正常でした。
T1-T2、T2-T3、T3-T4椎間の片側椎弓切除術と椎体固定術を行いました。
手術から2週間後には後肢の歩様が改善していました。
本症例のCase reportがJournal of the American Animal Hospital Associationに掲載されました(PMID: 38394696)。