日本小動物外科専門医のいる動物病院
ポメラニアン、5歳、雄
2か月前より認められる慢性進行性の四肢不全麻痺を主訴に来院されました。
歩行不可能な四肢不全麻痺と運動失調が歩様異常として認められました。四肢の姿勢反応が低下〜消失、脊髄反射は四肢でいずれも正常でした。頸部脊髄障害の神経学的グレード3と評価しました。脳症状や脳神経の異常はありませんでした。C1-C5脊髄分節での脊髄障害が疑われ、鑑別診断リストとして椎間板ヘルニア、椎間板関連動的圧迫、髄膜脊髄炎などが考えられました。診断のためにMRI検査を行いました。
C2-3-4椎間のベントラルスロット術および脊椎固定術を実施しました。
手術翌日より歩行可能となり、術後2週間の抜糸時はほとんどふらつきがなく元気に走っていました。