日本小動物外科専門医のいる動物病院
チワワ、13歳、去勢オス
2週間前より認められる進行性の四肢不全麻痺を主訴とし、ホームドクターでMRI検査を実施したところ頚椎に多発性の脊髄圧迫所見を認め、手術の相談のため当院に来院しました。
自力での起立・歩行は不可能で、四肢の姿勢反応は消失、脊髄反射は四肢でいずれも正常でした。頸部脊髄障害の神経学的グレード3と評価しました。
責任病変の確定と脊髄動的病変の評価のため脊髄造影ダイナミック検査と脊髄造影CT検査を行いました。
C3-4-5-6椎間のベントラルスロット術とC3-4椎間の脊椎固定術を計画しました。術中の操作でC4-5およびC5-6椎間の不安定性が認められたため、同椎間の脊椎固定術も行いました。
手術からしばらくは歩行できない状態が続きましたが、飼い主様の献身的なリハビリの甲斐もあり、手術から2ヶ月後には元気に歩くことができるまで回復しました。